湘南にオフィスを構えるBeverich(ビバリッチ)株式会社。「飲み物の選択肢を増やしたい」との想いから、2022年9月に設立されました。スタートアップの小さな会社であるものの、事業の拡大を進めており、さらなるメンバーを募集しています。
代表取締役の木下さんは、会社を成長させるに必要なことは、個人のライフスタイルを尊重した働き方であり、仕事の成果はその結果生まれるものあるといいます。その想いは、木下さん自身が子育てをしていることから始まったとか。そこで、Beverichでの働き方や仕事環境について話してもらいました。
「仕事の優先順位は2番目以降」という働き方
ーー木下さんが働くうえで大切にしていることはありますか?
働きやすさです。仕事での成果を「顧客への価値提供」とすると、成果を出すには創造性と生産性を上げる必要があります。それらを上げるためには、従業員が働きやすい環境で働くことが大事だと考えています。
ーー従業員の働きやすさが成果を導くということですね。
顧客ファーストの考え方を採用する企業も多くありますが、それを実現するために「従業員ファースト」でありたいと思っています。「お客様へ提供する価値」=「働く人によって生み出されるもの」なので、労働環境や働き方は優先的に重視しています。そうすることで、お客様に価値を提供するだけでなく、会社の利益にもつながると考えています。
ーー具体的にはどのような働き方がありますか?
フルリモート、フルフレックスを導入しています。一般的には会社で働いている以上、仕事を第一として捉える企業や社員が多いように感じますが、体調不良の時や子どもの送迎がある時など、急を要することは珍しくありません。
弊社ではそういった健康や家族、友人を人生の土台として考え、「大切なものを第一に。仕事の優先順位は2番目以降」のような働き方を目指しています。
ーー「仕事の優先順位は2番目以降」という考え方は、木下さんの原体験からくるものですか?
そうですね。自分自身がここ数年リモートワークで家事や育児を優先して働くことで、生産性の高い働き方が実現したように感じます。もちろんオフィスで働くのも一つの選択肢ですが、オフィスでは突発的な作業も発生しがちで、やらなければならない業務が後回しになってしまう可能性があります。弊社では自分の業務を集中して全うするためにも、働き方には選択肢を持ち、自分に合う環境で働いてほしいです。
オフィス勤務を否定しているわけではなく、私自身、対面でのコミュニケーションの必要性も感じています。状況に応じて従業員が主体的に選択できる環境をつくるべく、弊社ではオフィスも活用できます。
「仕事と育児の両立」子育てする社長がいる会社
ーー実際にBeverichでフルリモート、フルフレックスを活用して働いている人はいますか?
私自身がそうです。4歳の子どもがいるので、急な発熱や幼稚園の送り迎えなど、平日日中に業務を停止しないとならない場面が多くあります。夫婦共働きで出社となると、なかなか子育てに時間を取るのは厳しいですが、フルリモートになってからは急用にも対応できることが増えました。
子どもと一緒に過ごせて、仕事も諦める必要がない。仕事と育児を両立できるので、フルリモートになってから人生の充実度も上がったような気がします。
ーー社長が自身のライフスタイルを大切にしているからこそ、従業員も働きやすくなると。その結果、従業員にも公私ともに充実した生活が提供できそうですね。
実際に、子育てを優先できるという点で弊社に応募してくださった方もいます。弊社はどんどん子育てや介護がしやすい働き方制度を導入していく予定なので、家族との時間を大切にしたい人、プライベートと仕事を両立させたい人には向いていると思います。
湘南にあるオフィス
ーー働き方のもう一つの特徴として、湘南にあるオフィスも挙げられます。湘南を選んだ理由はありますか?
私自身が湘南に住んでおり、家族との時間を確保するためにも職住近接を希望していました。また、湘南は東京までのアクセスが良い点も魅力的です。実際に、コロナ禍を経て、都内に住んでいたのIT系の人たちが湘南に引っ越してきているように感じます。
彼らに話を聞いてみると、徐々に出社の流れが戻ってきていることもあり、現在は週に2日ほど都内に出社する働き方になっているようです。
ーー東京と湘南では日常の過ごし方にも違いがありそうですね。
リモートワークになる前は六本木のオフィスに出社していたのですが、駅が混んでいたり、電車が遅延したり、仕事以外のことでストレスを感じていました。小さなストレスでも積み重なると大きくなりますし、仕事にも影響すると思います。
私の場合、自宅からオフィスまで往復3時間かかっていました。その時間で読書や仕事はできなくはないのですが、ストレスのない場所でするに越したことはないですよね。リモートワークになってからは出社はほぼなくなりましたが、対面でロングミーティングをしたり、オフィスで仕事をしたりなど、その時々に合わせて出社していました。自宅で集中できない時のリフレッシュにもなりますし、都会のストレスを受けることもありません。湘南エリアにオフィスがあることで、自宅勤務・オフィス勤務のいいとこ取りができている気がします。
ーーとはいえ、楽に働けるわけではないと。
弊社が働きやすさを第一に優先しているのは、お客様へ価値を提供し、その対価として利益を上げることを実現するためです。働き方に選択肢があることで、個人のスキルが発揮され、結果的にお客様への価値提供、会社の利益につながると考えています。
ーー成果を出しながらも、仕事とプライベートのバランスを大切にしていきたいということですね。
仕事と生活をともに充実させる「ワークライフハーモニー」のような考え方を重視しています。私自身、ミーティングの後に時間があれば家のことをして、それから仕事に戻って、子どもを迎えに行き、また夜仕事していたり、割と仕事と生活が混合した過ごし方なんですね。
もちろん日中一気に働いたほうが生産性が高いという考えの人は、時間を決めて働くのも問題ありません。何らかの理由でそれができない人や、天気がいいからサーフィンしたいといった人もいるでしょう。それぞれの生活に合わせてリフレッシュしながら働いてもらい、その結果、良いアイデアが出たり集中できたりしたらいいと思っています。
「実験」を面白がってくれる人と一緒に働きたい
ーー今後、事業を拡大していくとのことですが、どんな人を採用したいですか?
現在、ノンアルコール飲料を軸に、①飲料メーカーの開拓、②小売販売用のECサイト運営、③卸売販売のための飲食店等の開拓の3つの事業を展開しています。
ノンアル事業とは別に、これからグロースさせていくプロダクト事業を進行中です。いずれの事業も「世の中の困りごとを解決したい」という考えが共通点です。なので同じような考えを持つ人がいれば、ぜひ応募していただければと思いますください。
ーー募集している職種は何ですか?
プロダクト事業では、プロジェクトマネージャー(PM)、エンジニア、デザイナーを募集しています。いずれも副業でも正社員でも可能ですが、正社員の方を優先的に募集しています。
3つの主な業務内容を話すと、 PMに関してはプロダクトの要件定義、ユーザーリサーチインタビュー、類似サービスのリサーチ、エンジニアやデザイナーとのディスカッション、ディレクションなどです。
デザイナーは企画やユーザーリサーチなど、PMと一緒に動いてもらいながら、UIのデザイン、バナーやLPなどのクリエティブデザインを担当します。
エンジニアも同様、チーム内のディスカッションに入ってもらいつつ、コーディングやプログラミングなど、プロダクトの開発、設計に携わってもらいます。
ノンアル事業では、EC・卸含めて戦略策定から実行の組織マネジメントまで全ての事業責任を持っていただく事業責任者クラスの方、卸売先開拓を行うセールスの方などを募集しています。
ーーノンアルに関心のある人が望ましいのでしょうか?
事業的にノンアルに全く関心がないのは困りますが、お酒をよく飲む方でも全然大丈夫です。むしろお酒飲めなくてノンアルが好きな人や、お酒が好きな人など、いろんな考えの人がチームにいる方が事業面でもプラスだと思っています。私自身、今はお酒をやめていますが、元々好きだったこともあり、弊社も私もお酒は全く否定していません。
また、飲食店等へノンアル飲料の卸売りもしているので、お酒メーカーにいた人や飲食店に対しての営業経験がある人も活躍できると思います。経験が豊富でも、ノンアルは売れない、飲食店に入れてもらえないなど、先入観が強すぎると働きにくいかもしれません。今は小さいけれども今後拡大する可能性のある市場に参入しているからです。
ーースキル面でいうと?
3年以上のチームでのプロダクト開発経験があることは特に重視しています。弊社はこれから事業を拡大していくフェーズにあり、1から人材を育成する余裕がないのが現状です。
働き方が自由な反面、方針を汲み取ってセルフマネジメントしながら成果を出せるような「自律した人」がマッチしています。就業規則さえ守っていれば、あとは成果が出るように、自由に働いてもらっても問題ありません。
ーー成果につながるような働き方であれば、個人の自由ということですね。
アメリカの人類学者デヴィッド・グレーバーの著書『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』にもあるような、無駄な仕事を生み出さないようにしたいです。一度生まれた無駄な仕事は定着すると0にするのは難しいため、最初の時点から無駄のない働き方を意識しています。
決められた8時間の労働時間をどう埋めるかではなく、成果に直結する仕事をするという考え方に近いかもしれません。とはいえ、多くの会社が既存の働き方を採用しているので、ある種「実験的」とも捉えられます。この実験を面白いと思ってくれる方はやりがいを感じられるでしょう。
ーー働き方、環境、事業など、さまざまなことに関して「実験的」といえそうですね。
そうですね。そもそもノンアル自体が小さなマーケットですが、弊社の事業を広めるうちに世間の当たり前が変わる可能性も0ではありません。世の中にないものを生み出していくという意味でも、かなり実験的だと思います。
また、現在進行中の新しいプロダクトに関しても、新たな価値を生み出すきっかけになるので、刺激を感じながら働いてもらえたら嬉しいです。会社としても常に従業員に挑戦できる環境を提供したいです。
ーー今後の展望はありますか?
今後は、インセンティブ設計や評価昇給制度などを整備していきます。まだまだ始まったばかりの会社で事業方針が変わる可能性もありますし、一人が色々なことをしないといけない状況でもあります。このようなフェーズに参加してくれる方に報いたいという気持ちがあるので、インセンティブに関しては早急に整備を進めていきます。
評価昇給制度では、マネジメントラインとプロフェッショナルラインを設けたいと思っています。一定のグレードまで昇格すると、管理職にならないとその上にいけない、昇給しないという制度もありますが、弊社としてはある職種を突き詰めたいという方が管理職にならなくても昇格昇給していけるようなキャリアパスも提示したいと思っています。
様々なポジションで募集をしていますのでご興味を持った方はご応募していただけると嬉しいです。
執筆 Honoka Yamasaki